Shikishi 色紙

色紙

 小判の書

2009年(平成21年)4月 22~26日
サンタ・マリア・インコロナータ教会 サローネ・アルキ 
コルソ・ガリバルディ 116、ミラノ
時間:16:00~21:00
土日:10:00~21:00

 

momiji

展式移動展覧会
2008年秋~2009年春

写真 カタログ

展覧会の提示

色紙は、書画に使われる伝統的な厚紙で、特に日本ではその用途が広いのですが、中国でも知られ、尊重されています。これらの白、または色のついた小ぶりの厚紙は、墨流しと言われる技術による墨の装飾、金銀の砂子による装飾、他にも、金銀縁巻、雲母など、装飾が施されたものが多く、これらは色紙掛けと呼ばれる掛け物(縦掛け専用の、紙または生地で作られた巻物)に付けて飾られます。

pennellatina支援団体

 
aistugia

 

Con il patrocinio della Provincia di Milano
Con il patrocinio del Consolato Generale del Giappone a Milano

 

shodo.it文化協会は、日本、中国、ヨーロッパの書道家の方々により生み出された、この書型の作品を展覧します。

 

Yamada Tomie

 

文字言語による意思伝達に適する字形創造のため、また造形芸術として、長い時代にわたり中国や日本で習得されてきた書道は、今日では、デザインや近代芸術の分野での地位が確立され、伝統芸術の中で最も近代的であるように映ります。その美しさは、一つ一つの文字の意味を理解しない方々をも強く惹きつけ、またそれが、相互の文化交流の経験のきっかけへと導いてくれます。実際、私達のもとでも日中書道実践の場を設ける機会が益々増えています。

Kataoka Shikō : EN

 

大判に書かれた奥深い筆文字の作品と同様に、色紙書もまた、小判であるゆえに生まれた、その独自の特色があります。特に私的空間に適した色紙は、季節の流れ、来客、祝祭日の行事などの変化に合わせ、掛け物に飾られた色紙をその都度適した作品へと、容易にまた速やかに入れ換えることができます。色紙は長年にわたり、数多くの芸術家達に利用されてきましたが、その大半が、墨絵(墨による伝統絵画)、かな書に、しかし、時には漢詩の抜粋や漢字の染筆などにも使われてきました。20世紀に入り、色紙は個人独特のあらゆる文体や作風の染筆へと、その用途はますます広がってきています。通常使われている書道紙はその大半が長方形の型で、縦書きを特徴とするのに比べ、色紙の正方形に近い型は、芸術家を、通常の作風から抜け出た作品を創作する必要性に直面させます。shodo.it文化協会により企画された展覧会では、大きさ24,2 x 27,2 cmの “大色紙”と呼ばれる、一般的な色紙に染筆された作品を展覧します。

 

 

Kataoka Shikō
  Zhang Jianming
Hiraoka Kazuko
Yamada Tomie
Bruno Riva
Nagayama Norio
 


展覧会は、2008年秋から段階的に繰り広げられ、各地で開催されます;展覧される作品の数は、総展覧作品をまとめたカタログの完成が予定される2009年春、展覧会最終会場地となるミラノでの開催時に至るまでに少しずつ増やされる予定です。
第一回は、 “ジャッポーネ スイ ナヴィリ”(運河上の日本) と題するイベントの催しを機に、コルシコ(2008年10月3,4,5日)にて開催されました。ミラノでの最終展覧会は2009年4月に催される、ミラノサローネ国際家具見本市の開催日程に合わせて開かれます。


Nakano Chizuru

 
 
 

SHIKISHI - mostra itinerante in progress...

 

後援法人、スポンサー

ミラノ県、在ミラノ日本総領事館(前回の展覧会の際、承諾されている)に後援を依頼します。
資金援助は、在イタリア日本商工会議所、また、いくつかの日本民間企業に依頼します。
展覧会はスイス(ルガーノ)にても開催されるため、カントン ティチーノ地方の文化財団や銀行などから財政援助を受けられると考えています。これらの援助により、準備費用の一部の固定出費の賄いが可能になります。

 

翻訳 篠原 智子